サイバー攻撃を受け、保有する個人情報の漏えいを調査していた出版大手KADOKAWAは3日、同社傘下「ドワンゴ」と創立した「角川ドワンゴ学園」の在校生らの個人情報が「漏えいした可能性が高い」と発表した。既にドワンゴの全従業員の個人情報なども漏えいした可能性が高いと確認されており、被害状況の調査を急いでいる。
漏えいしたとみられるのは、角川ドワンゴ学園が設置した「N高等学校」「S高等学校」「N中等部」の在校生、卒業生、保護者の一部個人情報。KADOKAWAは「関係する皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけすることになり、深くおわび申し上げます」と謝罪した。同社は学園関係者向けに、情報漏えい専用の問い合わせ窓口を設置した。
サイバー攻撃による同社のシステム障害は6月8日に発生。身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」が使われており、同月27日には「ブラックスーツ」を名乗るロシア系ハッカー犯罪集団が犯行声明を出し、金銭が支払われなければ7月1日に盗んだデータを公開すると予告していた。