横浜市の旧大口病院で2016年、入院患者3人の点滴に消毒液を入れて中毒死させたとして殺人などの罪に問われた元看護師久保木愛弓被告(37)を無期懲役とした東京高裁判決について、検察側と弁護側は3日、それぞれ上告を断念したと明らかにした。控訴期限は3日で、判決が確定する。求刑は死刑だった。高検は「判決内容を精査したが、適法な上告理由を見いだせなかった」とのコメントを出した。
6月の東京高裁判決は完全責任能力を認めた上で「生涯をかけて罪と向き合い、償いをさせるのが相当とした一審横浜地裁判決は不合理ではない」と結論付けた。