【ベルリン共同】岸田文雄首相は12日午後(日本時間13日未明)、ドイツのショルツ首相とベルリンで会談した。自由で公正な経済秩序を維持するため、経済安全保障に関する協議体の新設に合意。半導体や重要鉱物の安定供給、水素、クリーンエネルギーといった戦略的分野で協力を強化する。両首相に閣僚を交えた「政府間協議」の第2回会合を来年ドイツで開催すると申し合わせた。
日本としてはドイツと中国の深い経済関係を念頭に、中国の過剰生産や重要鉱物の輸出規制に対し、連携して改善を促したい考えだ。
経済安保の協議体は両国外務省と日本の経済産業省、ドイツの経済・気候保護省の高官で構成。
両首相は会談で、3回目となる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の早期開催に合意。今夏に予定するドイツ空軍機と海軍フリゲート艦の来日や、海上自衛隊練習艦隊のドイツ寄港を歓迎した。自衛隊とドイツ軍が物資や役務を融通し合う「物品役務相互提供協定(ACSA)」が12日に発効したのを踏まえ、防衛協力の推進で一致した。