【ワシントン共同】米欧の軍事同盟、NATOのストルテンベルグ事務総長は12日、中国についてウクライナ侵攻を続けるロシアの「決定的な支援者」だと明確に断じたNATO首脳宣言は「とても力強いメッセージだ」と述べ、加盟32カ国の対中結束を鮮明にできたと意義を強調した。ワシントンで共同通信の単独会見に応じた。
ストルテンベルグ氏は、北朝鮮もウクライナ侵攻を手助けしているとして厳しく非難。プーチン大統領と金正恩朝鮮労働党総書記が6月に軍事協力の条約に署名し、ロ朝接近が進んでいることを問題視した。
中国について「兵器や航空機、ミサイル、爆弾の製造に必要な工作機械や設備をロシアに提供している」と指摘。NATO加盟国の経済規模は世界の半分に当たるとし、10日発表の首脳宣言は「ロシアへの支援を続ければ、中国の利益や国際社会での評価に影響するということを明確にするものだ」と語った。
北朝鮮が何百万発もの砲弾をロシアに与えているとし「ウクライナに対する残忍な戦争や侵略を続けることを可能にしている」と批判した。