【ベルリン共同】ドイツを訪問した岸田文雄首相は12日付の経済紙ハンデルスブラットへの寄稿で、中国をにらんで日本とドイツが経済安全保障協力を進めることの重要性を強調した。「高い技術力を成長の基盤とする両国の産業が対立的な競争関係となるのではなく、信頼できるパートナーとして協力しあうことが不可欠だ」と訴えた。
岸田氏は「これまでの経済合理主義に基づく原材料の供給源や生産拠点の選択が特定国への過度な依存を招き、経済安保に長期的なリスクをもたらしたことは明らかだ」と指摘。経済関係の多様化などリスクを最小限に抑える取り組みでの両国の協力強化に期待を示した。