岸田文雄首相は19日、長野県軽井沢町で開かれた経団連の夏季セミナーで講演した。9月に自民党総裁選を控える中、首相として日本の平和、繁栄、未来のための政策に取り組むことが大事だと強調。「ひたすら政策実行に注力する。これが私の責任だ」と訴えた。
中国との関係を巡っては、経団連など経済界の代表団が今年1月に訪中したことを踏まえ「経済分野の協力は両国関係の安定発展を支える基礎だ」と指摘。「交流活発化に向けた尽力に感謝申し上げる」と評価した。
一方、中国やロシアを念頭に、一部の権威主義的な国が欧米主導の国際秩序を変えようとしていると主張。「力による一方的な現状変更を許してはならない」と述べた。