【ワシントン共同】トランプ次期米大統領は12日、政府業務の効率化を担う組織を新設し、実業家のイーロン・マスク氏(53)が率いると発表した。過剰な政府支出を削減し、米政府の構造改革を目指す。国防長官に陸軍州兵出身でFOXニュースの司会者ピート・ヘグセス氏、国家安全保障問題担当の大統領補佐官にマイク・ウォルツ下院議員(50)をそれぞれ充てるとも表明した。
マスク氏は大統領選で陣営に多額の献金をするなどトランプ氏を支えてきた。ヘグセス、ウォルツ両氏も忠誠を誓っており、トランプ氏は自身に近い人材を登用する姿勢が鮮明になっている。
中央情報局(CIA)長官にラトクリフ元国家情報長官、駐イスラエル大使には南部アーカンソー州のマイク・ハッカビー元知事を起用する。
マスク氏はトランプ氏が次期政権での登用を公言し、処遇が注目されていた。電気自動車大手テスラなど政府の規制が事業に影響する企業を率い、利益相反を懸念する声もある。大統領選の共和党候補選びに参戦したビベック・ラマスワミ氏(39)もこの新組織を率いる。