【エルサレム共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は15日、イスラエル軍がレバノン南部で地上戦の攻撃範囲を拡大したと報じた。交戦する親イラン民兵組織ヒズボラに対し、イスラエルに有利な停戦案を受け入れるよう圧力をかけるためとの見方がある。
報道によると、数日前にカッツ国防相が戦域拡大を表明した。イスラエル軍の報道官が、イスラエルにとって「差し迫った脅威となる村」に兵士を送り込むと述べたという。南部の戦闘で複数の兵士が死亡する中、元軍情報トップはヒズボラが屈しなければ戦闘が「制御できなくなる可能性がある」と警告した。
停戦交渉では、米政府提示の停戦案にイスラエル軍が「差し迫った脅威」に応じてレバノン領内を攻撃できるとの内容が含まれるとの報道がある。イスラエル軍は15日もレバノンの首都ベイルート南部やレバノン南部を空爆。レバノン保健省によると、昨年10月の戦闘開始から今月14日までに3445人が死亡した。
軍はパレスチナ自治区ガザでも空爆と砲撃を継続した。