東京電力福島第1原発事故を検証する原子力規制委員会の検討会は3日、3号機で起きた爆発が複数回だっとする新たな仮説を示した。
これまで1度の爆発と考えられていたが、福島中央テレビが撮影した爆発映像を解析した結果、新たな可能性が浮上した。
3号機では2011(平成23)年3月14日に水素爆発が発生。政府事故調査報告書では原子炉建屋5階頭部付近で着火し、4階以下にも爆風が広がったと推測されていた。
新たな仮説では、原子炉建屋内で北西部に大きな損傷を与える第1段階の水素爆発が起き、建屋南東側の天井部に裂け目が生じて炎が発生。
その後、第2段階の爆発で建屋中央天井部から爆煙が上昇した可能性を指摘した。規制委の担当者は「1号機のような単一の爆発事象ではなく、2段階以上の複数段階事象だったのではないか」と説明した。