東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出が始まった24日、相馬双葉、いわき市の両漁協は県内の各沿岸部で通常通りの操業を行った。各港では普段通りに水揚げや競りを行う光景があり、両漁協によると浜値の変動など風評とみられる大きな影響はなかったという。
相双漁協では管内五つの港から小型船159隻が出漁、シラスやホッキ、ヒラメなど約37・5トンを水揚げした。いわき市では七つの港から小型船59隻が出港し、ヒラメやスズキなど約1トンが各港に揚がった。
相双漁協の今野智光組合長は「通常通りの操業を行うべく臨んだ。国には今後も万全の対策を望む」とし、いわき市漁協の江川章組合長は「まずは問題が起きず良かった。今後は底引き網漁も始まるが、影響がないよう願う」と語った。