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福島県、全教科で平均下回る 全国学力テスト、算数・数学は5年連続

07/30 08:45

 文部科学省は29日、小学6年と中学3年の全員を対象とした全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。県内公立校の平均正答率は、小6の国語、算数、中3の国語、数学の全教科で全国平均を下回った。特に小6の算数は平均正答率が60%(全国平均63.4%)、中3の数学は48%(同52.5%)と全国平均を大きく割り込んだ。算数、数学はテストが現在の形式になった2019年以降、5回連続で全国を下回っており、学力向上に向けた対策が急務となっている。

 本県と全国の公立校の平均正答率と都道府県順位は【表】の通り。国語は小6が66%(全国平均67.7%)、中3が57%(同58.1%)で、いずれも全国平均との差が1ポイント以内だった昨年度から差が広がった。

 算数・数学のうち小6の算数の順位は昨年度の27位から43位に下がり、全国との差は3.4ポイントと19年以降で最も大きかった。計算問題や速度と時間の関係を問う問題では、正答率に全国と5ポイント以上の差がついた。中3の数学は岩手県、佐賀県、宮崎県と並んで43位だった。計算問題やデータの活用などの問題で正答率が5ポイント以上下回った。昨年度、ほとんどの問題で全国平均を上回っていた数学の無解答率は改善したが、記述式で解答する問題は依然として無解答率が全国平均を上回る結果だった。

 大沼博文教育長は今回の結果について「算数、数学は厳しい状況が続いている。(指導者が児童生徒の)資質や能力を十分に育成できているとは言えないのが現状だ」とした上で、教える授業から児童生徒が自ら学ぶ授業への転換や児童生徒の評価の考え方を見直していく必要があるとの考えを示した。

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