警察官が電話でパスポートの情報や金融機関の口座番号を聞くことはありません―。実在する警察関連の電話番号を使った詐欺電話が県内で初めて確認されたことが29日、県警への取材で分かった。県警は「なりすまし詐欺」の新たな手口として警戒しており「警察が口座番号などを聞くことはない。そのような電話が来たら電話を切り、すぐに近くの警察署に相談してほしい」と呼びかけている。
県警によると、犯人は何らかの方法により、実際に使われている警察関連の電話番号を相手の携帯電話に偽装表示させている。その上で「福島県警」をかたる警察官になりすまし「あなたの口座が犯罪に利用されている。このままだと加害者となり、逮捕されるかもしれない」などと不安をあおり、パスポートの情報や口座番号を聞き出そうとする事案が確認されたという。
同様の事案は全国でも散見されており、インターネット回線を使って自由に番号を表示できる技術などを悪用した可能性があるとみられる。今後、本県でも同様の手口の増加が懸念されるため、県警が注意を促している。