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東北電力、純利益605億円 4~6月期、過去2番目高水準

08/01 07:35

 東北電力が31日発表した2024年4~6月期連結決算は、純利益が605億円(前年同期比23・5%減)で、連結決算の公表を始めた2003年以降2番目に高い水準となった。燃料価格の下落を電気料金に反映させるまでのタイムラグ(時間差)による差益が大幅に減少したことにより、過去最高となった前年同期の利益は下回った。

 売上高は6145億円(前年同期比3・0%減)、経常利益は901億円(同20・3%減)で、いずれも過去2番目の水準。3年ぶりの減収減益となった。

 卸売りは増加

 燃料費調整単価の上限超過分の負担が解消されたことで収支は150億円程度改善した一方、タイムラグ影響が前年同期から490億円悪化した。小売りの販売電力量は契約競争の激化で伸び悩んだものの、卸売りは増加し、全体の販売電力量は前年同期比5・3%増の175億キロワット時だった。

 自己資本比率は前年同期に比べて1・5ポイント改善し16・9%となったが、依然として低い水準にある。仙台市で記者会見した樋口康二郎社長(国見町出身)は「相次ぐ大規模災害や燃料価格の変動リスクなどを考慮すると、電力の安定供給を維持していくためには自己資本の積み増しによる財務基盤の回復が急務」との認識を示した。



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