本年度から本県での固定開催となった全国高校総体(インターハイ)サッカー男子は3日、広野町のJヴィレッジスタジアムで決勝が行われ、閉幕した。昌平(埼玉)が神村学園(鹿児島)を3―2で下した決勝には県内外から2261人が来場し、華麗なプレーの数々に歓声が上がった。
閉会式では全国高体連サッカー専門部の玉生(たまにゅう)謙介部長が「福島県の皆さんが支えてくれたことで大会を終えることができた。来年はさらに福島県の復興に貢献できる大会を準備していく」などとあいさつした。
大会では都道府県予選を勝ち抜いた52校が広野、楢葉、いわきの3市町を会場に熱戦を繰り広げた。
「安全な運営できた」
大会運営を支えた県高体連サッカー専門部の鈴木哲部会長(郡山北工高校長)は福島民友新聞社の取材に「非常に安全な大会運営ができたと思う」と振り返りを語り「県内の高校生にもっと還元したい」とさらなる改善に意気込んだ。
―大会を振り返って。
「大きな混乱がなく終えられた。チーム関係者から『素晴らしい大会だった』『また来たい』などの言葉をもらい、安心している。大会中に震災関連施設を訪れたチームもいたと聞いている。その意味でも福島で開催できて良かった」
―暑さ対策のための福島開催でもあった。
「選手の熱中症対策には一番力を入れた。暑さ指数に応じて試合中の休息の方法や試合中断の判断まで細かく定めたマニュアルを作成した。意外に暑さ指数の低い日もあり、選手は力を出せたと思う。非常に安全な大会運営ができたと思う」
―来年以降の改善点は。
「県内の高校生にもっと還元したい。大会中の出場校との練習試合も2チームとしかできず、決勝にもあまり高校生の姿が見られなかった。例えば敗退したチームと試合をしてもらうなど、もっと出場校と交流できる取り組みを考えていきたい」