全国高校総体(インターハイ)は3日、佐賀県の嬉野市中央体育館などで各競技が行われ、福島県勢はレスリング女子個人68キロ級決勝で内山陽誇(あこ)(ふたば未来2年)が敗れ、準優勝となった。バドミントンは男女の個人シングルス準々決勝までが行われ、県勢の4選手はいずれも敗退した。本県開催のサッカー男子は決勝が行われ、昌平(埼玉)が神村学園(鹿児島)を3―2で下して優勝した。
防戦、スピードには手応え
我慢の4分半だった。レスリングの女子68キロ級決勝で、内山陽誇は序盤から積極的に仕掛けてくる相手に防戦一方となり、フォール負け。「ほぼ何もできなかった」。頂点まであと一勝のところで涙をのんだ。
第1ピリオドの3分間は相手の攻めを防ぐのに精いっぱいとなり、「消極的」と判断されて先制点を許した。第2ピリオドで相手の片足をつかんで仕掛けたが、隙を突かれて背後から体勢を崩され連続得点された。最後は体を押さえられ、4分36秒フォール負け。対戦相手の本多結里菜(東京・安部学院1年)には4月のJOC杯ジュニアクイーンズカップで勝利していただけに、悔しさは大きかった。
4月に階級を74キロから68キロ級に下げた。スピードが持ち味の内山は、より機敏性を要する階級で「自分の力を試したかった」という。敗れはしたものの全国の強豪が集まる舞台で決勝まで上り詰め、確かな手応えを得ることはできた。
19日からヨルダンで開かれるU17(17歳以下)世界選手権の女子73キロ級に出場予定。成長途中の16歳は「ライバルたちを圧倒して絶対に優勝する」と背筋を伸ばした。(江藤すず)