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「稚児舞」26年ぶり復活へ 会津美里、伊佐須美神社で7日・七夕祈願祭

08/05 09:00

本番に向けて練習に励む小学生ら

 会津美里町の伊佐須美神社で7日に行われる七夕祈願祭で、子どもたちによる「稚児舞」が26年ぶりに復活する。稚児舞を通じて町の地域振興につなげようと、神社関係者や町内の女性有志が立ち上がった。町内の小学生らが女性有志の指導を受けながら、本番に向けて練習に励んでいる。

 伊佐須美神社によると、稚児舞は1951年に町の一大行事である御田植祭を盛り上げるため、みこし行列に加わったのが始まりとされる。以来40年以上、子どもたち自らが先輩から後輩へと伝統をつないでいた。しかし、御田植祭の国の重要無形民俗文化財の指定を目指す際、途中で加えられた行事を分ける必要があり、98年を最後に取りやめとなった。

 復活のきっかけは約4年前。権禰宜(ごんねぎ)の谷内大樹さん(34)が神社の資料を整理していた時、稚児舞に関する写真などを見つけたことだった。町在住の女性に話を聞くと、稚児舞に参加したことがあり、メロディーの一部を覚えていた。その後、観光協会職員や地域おこし協力隊員など町内で積極的に活動する女性にも稚児舞の話が伝わり、復活に向けて動き出した。谷内さんと女性ら7人は、神社に残っていた資料や映像などを参考に、神社独自で作られた楽曲「春光楽」の歌と踊りを一から覚えた。

祈願祭 午後6時から 参加者を募集したところ、町内の小学生ら16人が集まり、7月中旬に練習を開始。週1回、神社で稽古を受けてきた。七夕祈願祭は午後6時から実施される。高田小6年の岩波葉子さん(11)は自宅でも練習に励んでおり「緊張するが、思いっ切り踊りたい」と意気込んだ。谷内さんは「七夕祈願祭を契機に、再び伝統を継承していきたい」と力を込めた。


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