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酒井瑞穂コーチ、入賞に導く パリ五輪・競歩混合団体8位

08/08 10:40

競歩混合団体の日本チームに沿道から声援を送る瑞穂さん(左)と夫の俊幸さん

 【パリ=報道部・佐藤智哉】7日に行われたパリ五輪の陸上競歩の混合団体では、8位入賞を果たした川野将虎(25)=旭化成、岡田久美子(32)=富士通=組に東洋大陸上部の酒井瑞穂競歩コーチ(47)=福島県本宮市出身=が帯同した。入賞が決まると、沿道から見守っていた瑞穂コーチは夫で東洋大陸上部の俊幸監督(48)らスタッフ陣と握手を交わし、喜びを分かち合った。

 瑞穂さんは福島西女高、日本女子体育大卒。学生時代は競歩の選手として活躍し、卒業後は本県で高校教員となって指導者の道に進んだ。2009年に夫の東洋大監督就任を機に瑞穂さんも監督補佐に就任し、18年から競歩コーチを務めている。

 瑞穂さんは川野を東洋大時代から指導してきた。川野は2021年東京五輪で50キロ競歩に出場して6位に入賞した実力者だが、パリ大会では50キロ競歩が採用されず、結果的に個人種目での五輪出場はかなわなかった。川野が「距離をどんどん短縮しなければならず、難しい時期で、苦しい時期」と語った期間に支えとなったのが瑞穂さんの存在だったという。

 「コーチが一緒に戦ってくださったおかげで、今回(混合団体の)代表権もつかむことができた」と川野。4月の世界競歩チーム選手権で五輪初採用となった混合団体での出場権を獲得すると、五輪の舞台に立った川野は2大会連続となる入賞もつかみ取り「感謝を伝えたい」とゴール後に思いがあふれた。

 瑞穂さんは五輪前、「福島の先生方がすごく熱心で、たくさん指導者としての教育を受けた。指導者の基礎となる部分を学んで、今がある」と話していた。福島で培った指導の成果を五輪の舞台で発揮した。

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