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福島県関係与党国会議員「覚悟の決断」 岸田首相、総裁選不出馬

08/15 07:30

 岸田文雄首相が14日、総裁選への不出馬表明したことを受け、与党の福島県関係国会議員は自民党派閥裏金事件などで失墜した信頼回復に向け「覚悟の決断」と受け止めた。自民議員は今後の「ポスト岸田」を巡る動きを注視し、本県復興や政治改革の実現を期待できる候補を見極める考え。

 岸田派の事務総長として岸田氏を間近で支えた根本匠元厚生労働相(衆院福島2区)は「外交や経済、安全保障、少子化対策などで大きな成果を上げた」と実績をたたえ「(不出馬表明は)覚悟の決断だ」とおもんぱかった。佐藤正久参院議員(比例、福島市出身)は「自民に対する国民の不信感は根強い」とし「(総裁が)岸田首相のままではけじめをつけられない」との見方を示した。

 裏金事件を巡っては、安倍派に所属した本県関係議員も党の処分を受けた。吉野正芳元復興相(衆院福島5区)は「自ら身を引き、けじめをつけるとして事実上の退任を表明したことを、じくじたる思いとともに受け止めたい」とコメント。県連会長の亀岡偉民衆院議員(比例東北)は「(信頼回復は)岸田首相だけではなく、議員みんなの問題だ」と述べ、森雅子元法相(参院福島選挙区)も「私自身を含め、改めて自民の議員一人一人が襟を正して政治活動に臨まなければならない」と強調した。

 2021年9月の総裁選では、当時の本県関係の自民議員全員が決選投票で岸田氏を支持した経緯がある。次期総裁選への関心も高まりつつある中、菅家一郎衆院議員(比例東北)は「福島の復興を含めたかじ取りを託せる人物を選ぶ」とし、上杉謙太郎衆院議員(同)は「多くの候補からさまざまな政治改革プランが出されるよう期待したい」と求めた。星北斗参院議員(福島選挙区)も「党内の力関係で総裁を選ぶのではなく、国民に訴えかけられるような(内容の)議論がされる選挙戦を」と指摘した。

 信頼回復を目指す自民党に向け、公明党の若松謙維参院議員(比例)は「岸田首相が不出馬を表明するという事態の重さを認識してほしい」とくぎを刺した。

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