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若元春と若隆景、兄弟対決が実現 大相撲福島場所

08/23 08:45

特別な「番外取組」で兄弟対決が実現。若元春(右)と若隆景の一戦に大きな声援が送られた=22日、福島市・福島トヨタクラウンアリーナ
迫力ある土俵入りを披露する横綱照ノ富士
ファンからの質問に答える(左から)若元春、若隆景、白熊

 大相撲夏巡業の福島場所は22日、福島市の福島トヨタクラウンアリーナ(国体記念体育館)で開かれた。同市出身で「大波3兄弟」の次男・前頭2枚目若元春と三男・前頭14枚目若隆景の兄弟対戦が県内で初めて行われ、観衆を沸かせた。

 福島テレビの主催、福島民友新聞社などの特別協力で、2年連続の開催。巡業での取組は通常、番付が近い力士同士で組まれるが、今回特別な「番外取組」として兄弟対決が実現。呼び出しに名前が告げられると場内にひときわ大きな拍手と歓声が湧き起こり「若元春」「若隆景」「どっちも頑張れ」と声援が響いた。

 名前入りのタオルやうちわを掲げたファンらが熱視線を送る中で始まった取組は激しい攻防の末、若隆景がつり出しで制した。

 3150人大歓声

 福島市で22日に開かれた大相撲夏巡業の福島場所には、同市出身の前頭2枚目若元春ら「大波3兄弟」、名古屋場所で十両優勝を果たした須賀川市出身の白熊ら本県出身の4人をはじめ108人の力士が参加。3150人の観客が詰めかけ、間近で繰り広げられる迫力ある取組に見入った。

 若元春「自分らしい相撲を」

 若元春と前頭14枚目若隆景、白熊、幕下若隆元の取組にはひときわ大きな声援が送られ、地元ファンからの人気の高さを表した。若元春は小結平戸海との取組に臨み、寄り切りで勝利。ほかの3人もそろって郷土で白星を飾り、場内は大歓声に包まれた。

 報道陣から福島巡業の魅力を問われ「地元の人の声援を感じられる。距離が近く、気軽に声をかけてもらえるのがうれしい」と語った若元春。秋場所に向けて「自分らしい相撲を一から見つめ直し、地元の声援を力に変えられるよう頑張りたい」と活躍を誓った。若隆景は「しっかり稽古して、良い相撲を取れるよう準備していきたい」と語った。

 横綱土俵入りでは、名古屋場所で3場所ぶり10度目の優勝を遂げた照ノ富士が力強い四股踏みを披露した。

 会場を埋め尽くした観衆は、お目当ての力士や取組の様子を撮影するなどして土俵に熱い視線を送った。白河市の岡部心美さん(7)は「いつもテレビで見ていた相撲を初めて生で見て面白かった」と満面の笑み。大波3兄弟の手作りうちわを携え声援を送った会津若松市の女性(68)は「大好きな3人のひたむきな姿に感激した」と話した。

 白熊「応援で頑張れる」

 来場者からの質問コーナーでは、力士を志したきっかけや好きな食べ物、リラックス方法などの質問が寄せられた。

 県内での巡業初登場の白熊は「どうしたらそんなに強くなれるのか」の問いに「応援してくれる人がいるから頑張れる」と感謝。「小さな子どもから『白熊』と呼んでもらえるのがうれしくて、相撲を頑張るきっかけにもなっている」とし、幕内入りが確実視されている来場所に向け「一番一番、挑戦者の気持ちで相撲を取りたい」と意気込んだ。

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