福島県醤油(しょうゆ)醸造協同組合(二本松市)は、協業60周年を記念した限定品「醸造王国ふくしま香味生(なま)しょうゆ」を製造した。相馬市のしょうゆ醸造元「山形屋商店」で販売している。
組合は、県内54のしょうゆ製造業者が協業で設立した工場で、しょうゆのもとになる「生揚(きあげ)しょうゆ」を生産している。その後、各しょうゆ蔵で火入れ作業を行い、それぞれの製品に仕上げている。
この「生揚協業方式」を始めたのは本県が国内で初めて。かつては「ふくしま方式」とも呼ばれ、コスト削減と質の高いしょうゆの製造につながっているという。
「香味生しょうゆ」には相馬市の飯豊ファームが生産した大豆「里のほほえみ」が使用され、国産原料にこだわった加熱していない生しょうゆ。
風味が柔らかく、すっきりとした香りが特徴の玄人好みの一本。魚料理、特にカツオやマグロなど赤身の刺し身と相性がいい。
当初は舌の肥えた組合員向けの記念品としてのみ製造したが、プロ仕様の味を山形屋商店代表社員の渡辺和夫さんが気に入り、同店での販売を決めた。
価格は360ミリリットル入りで648円。問い合わせは山形屋商店(電話0244・35・2966)へ。