吉村作治氏、エジプト王墓「見つけたい」 いわきで調査経過報告

10/21 08:15

調査の経過を報告する吉村氏

 ピラミッドは、王の墓ではないのではないか―。古代エジプトの通説を覆すような仮説に基づく調査が、エジプトの首都カイロ近郊のギザで進められている。調査隊を率いるエジプト考古学者で東日本国際大総長の吉村作治氏(81)は20日、いわき市で開かれた講演会で調査の経過を報告し「仮説が証明されれば、世界の教科書は書き換わる」と立証への意気込みを語った。

 調査は昨年12月、日本とエジプトの合同チームによって始まった。目的は、世界最大のクフ王のピラミッド脇にあり、王族や家来の墓が並ぶ「西部墓地」からクフ王の墓を見つけることだ。これまで本格的な調査が入らなかった一帯に着目し、地下を掘り進めている。

 古代エジプト時代の墓のほとんどが地下に作られたのに対し、クフ王のピラミッドにある地下の空間は未完成で、王のミイラや副葬品も見つかっていない。こうした理由から、吉村氏は長年、ピラミッドを王の墓とすることに疑念を抱いてきた。吉村氏は念願の調査を通じて「何が何でも王の墓を見つけたい」と述べた。

 吉村氏は講演で、調査を続けるためインターネット上で資金調達を図るクラウドファンディング(CF)への協力も呼びかけた。目標額は1500万円。20日現在で約600万円が集まっている。受け付けは12月25日まで。詳細はCFサイト「レディーフォー」へ。

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