唯一の「選挙サンデー」 福島県内4選挙区、各候補熱く支持訴え

10/21 10:10

受け付けが始まった期日前投票所。通路を隔てた反対側にも列が伸びた=会津若松市・MEGAドン・キホーテUNY会津若松店

 衆院選公示後初で唯一の日曜日だった20日、県内4選挙区の候補者は市街地や商業施設を精力的に回ったり、演説会を開いたりして、有権者に支持を呼びかけた。文化芸術やスポーツなどのイベント開催が盛んな時期だけに、複数の会場を渡り歩いて有権者と触れ合う候補者もいた。解散から短期決戦となった中、商業施設に期日前投票所が開設されるなど、課題の投票率アップに向けた取り組みも加速している。

 期日前投票所に列

 会津と県南地方が一体となり、県内で最も広い選挙区となった福島3区。会津若松市では期日前投票所6カ所のうち5カ所が20日、開設された。市内で唯一、期日前投票所が設置された商業施設のMEGAドン・キホーテUNY会津若松店の会場では、受け付けを待つ有権者の列ができた。

 投票に訪れた同市の会社員女性(22)は「買い物のついでではなく、投票のために来た。若い人たちの意見が通るようにするには、若い人が投票しないといけないと思っている」と話した。

 3人が議席を争う福島2区では、全陣営が大票田の郡山市を重点的に巡った。選挙カーで住宅地やJR郡山駅前周辺に繰り出して街頭演説をしたほか、にぎわうイベント会場や商業施設でも支持を訴え、浮動票の獲得に向けて力を入れた。

 ある陣営の関係者は、有権者の反応に手応えを示し「残りの期間は他陣営の支持層への働きかけも強めながら、支持の取り込みを図っていく」と戦略を練る。

 浜通り全体が選挙区となった福島4区では、大票田のいわき市の中でも比較的人口の多い地域の住宅街や商業施設を選んで遊説する陣営が見られた。別の陣営は震災からの復興や選挙区割りの変更を意識し、南相馬市など相馬地方を中心に選挙カーを走らせた。候補者は個人演説会で「復興の最前線にいて取り組まなければならないことを実現させるために力を貸してほしい」と訴えた。陣営幹部は浜通り全体が選挙区だった中選挙区制時代を振り返り「いわきだけでは勝てない。相馬地方からも票を取って勝ってきた」と分析した。

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