当選ライン予想困難、区割り変更で見立てに開き 衆院選小選挙区

10/24 13:00

 衆院選は27日の投開票まであと3日となり、選挙戦も終盤に入った。各陣営は「票読み」を本格化させるが、新たな区割りでの初の選挙とあって予想は難しい状況だ。想定する投票率や当選ラインは同じ選挙区でも陣営により開きがあり、これが選挙戦にどう影響するかも注目されそうだ。

 各陣営が想定する投票率と当選ラインは【表】の通り。投票率は各選挙区によって状況が異なるものの、45~64%と大きな違いが出た。当選ラインは1区が両陣営とも12万票台を予想、2区は8万5千~13万5千票、3区は9万~10万票、4区は8万~13万票だった。区割り変更で投票率や当選ラインの予想は難しいとする陣営もあった。

 【1区】亀岡偉民陣営は、想定投票率を60.4%とした。前回3年前の市町村別投票率を新しい区割りに当てはめたという。当選ラインは12万1千票と読む。

 金子恵美陣営は、自民党派閥裏金事件で有権者の関心が高まるとして、投票率を62~63%台に上昇すると予想。当選ラインは12万5千票との見立てだ。

 【2区】丸本由美子陣営は、大幅に投票率は上がらないとして前回と同程度とみている。玄葉光一郎陣営は大票田の郡山市が加わるなどしたため、票読みは難しいとする。根本拓陣営は前回の各地区の状況を参考に設定し、投票率は上がると予想した。

 【3区】小熊慎司陣営は、区割り変更で候補者の顔が変わったため投票率が下がる要素があるとみるが、現政権への怒りが投票行動につながるとして57~60%と予想する。唐橋則男陣営は60%と想定。上杉謙太郎陣営は、自民系候補者が前回と異なることで投票に行かなくなる層があり投票率が下がるとする一方、この層の掘り起こしを図るとして64%とした。

 【4区】斎藤裕喜陣営は、過去最低となった9月のいわき市議選の投票率などを踏まえて投票率を予想。いわき市だけで7万票の獲得を目指す。熊谷智陣営は投票率が上昇すると予想。坂本竜太郎陣営は、新人の争いに対する有権者の関心は高いと分析。旧5区で10万票、旧1区で3万票の計13万票の獲得を見据える。

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