衆院選・福島県内の小選挙区、本社終盤情勢調査

10/25 08:18

 27日投開票の第50回衆院選で、福島民友新聞社は22~24日、読売新聞社と共同で情勢調査を行い、結果に取材で得た情報を加味し、県内4小選挙区の終盤情勢を分析した。新人3候補が争う4区は自民党候補と立憲民主党候補が互角の戦いを展開し、1、2、3区は立民候補が他の候補をリードする。ただ、各選挙区で1~2割の有権者が態度を決めておらず、最後まで予断を許さない状況が続く。(敬称略)

 1区・金子氏優勢、亀岡氏懸命

 立民前職の金子恵美が優勢で、自民前職の亀岡偉民は懸命に巻き返しを図る。

 金子は立民支持層の約9割、共産支持層の9割強を固め、他の野党支持層にも広がりがある。亀岡は自民、公明支持層とも8割弱をまとめ、序盤より上積みした。無党派層は金子が5割強の支持を集める一方、亀岡は1割強の支持にとどまっている。

 年代別では、金子が20代以下と40代以上、亀岡は30代の支持が多い。職業別では、金子が農林水産業やサラリーマン、無職など幅広い層に浸透。亀岡は学生の支持で競り合う。

 2区・玄葉氏先行、根本氏追撃

 立民前職の玄葉光一郎が先行し、自民新人の根本拓が追撃する。

 玄葉は立民支持層の9割強を固め、他の野党支持層にも広く浸透している。根本は自民、公明支持層とも序盤より伸ばし、8割近くをまとめた。玄葉は無党派層の支持を5割強に拡大、約1割の根本を引き離す。

 年代別では、玄葉が40代以上、根本は30代以下の支持が厚い。職業別では玄葉がサラリーマン、専業主婦の5割前後から支持を集め、根本は農林水産業の6割弱をまとめた。

 共産新人の丸本由美子は伸び悩む。

 3区・小熊氏安定、上杉氏追う

 立民前職の小熊慎司に安定感があり、自民県連の支援を受ける無所属前職の上杉謙太郎が追う。

 小熊は立民支持層の約9割をまとめ、国民、れいわ新選組支持層も4割以上が支持。上杉は自民、公明支持層とも序盤より浸透したものの、6割強にとどまる。無党派層は小熊が3割強を固め、やや先行する。

 年代別では、30代で上杉が多くの支持を集めた一方、他の年代は小熊に勢いがある。職業別では、農林水産業を小熊、上杉が4割ずつを固め、小熊は他の職業でも広く支持を集めた。共産新人の唐橋則男は苦戦。

 4区・坂本氏、斎藤氏互角

 自民新人の坂本竜太郎と立民新人の斎藤裕喜が一歩も譲らず、互角の戦いだ。

 坂本は自民、公明支持層の各8割弱を固めた。斎藤は立民支持層の8割強、日本維新の会、国民民主支持層の4割以上から支持を集める。斎藤は無党派層の4割強に浸透、2割弱の坂本との差がやや拡大した。

 職業別では、坂本が農林水産業と専業主婦で優位に立ち、斎藤は商工自営・自由業と無職でリード。年代別では坂本が40代と60代、斎藤は30代でそれぞれ先行する。坂本は女性、斎藤は男性の支持が比較的厚い。共産新人の熊谷智は厳しい。

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