沖縄県で女性に性的暴行をしようとけがを負わせたとして在沖縄米軍の海兵隊員が不同意性交致傷の疑いで5月に逮捕され、那覇地検が起訴していたことが28日、明らかになった。玉城デニー県知事は同日「卑劣な犯罪が再び発覚し県民に強い不安を与える。強い憤りを禁じ得ない」と記者団に語った。県警は逮捕を公表しなかった理由を「プライバシー保護のため」と説明。6月25日に判明した米空軍兵が性的暴行をしたとして3月に起訴された事件も県への情報共有はなく、強い反発が広がった。
米兵の重大事件・事故については、政府や米軍は防衛省沖縄防衛局を通じて県に通報する仕組みがある。しかし、防衛省関係者によると2事件とも沖縄防衛局に連絡がなかった。
2事件発生の通報を受けた外務省が防衛省に連絡していなかったことが日本政府関係者への取材で判明。沖縄防衛局や沖縄県に伝わらなかった一因になったとみられる。
玉城氏は事件の連絡がなかったことに「沖縄防衛局、外務省や県警との情報共有のシステムをもう一度確認すべきだ」と強調した。