福島県郡山市で30日、2011年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の教訓を手話で伝える語り部を育成する講座が初めて開かれた。聴覚に障害のある人や手話通訳者計25人が参加し、語り部の活動内容や心構えを研修。伝承施設などでの活動を目指す。
被災地を訪れる聴覚障害者は現在、震災遺構や資料を見るにとどまる。講座を開いたNPO法人「富岡町3・11を語る会」と県聴覚障害者協会は「誰ひとり取り残さない防災」の実現を目指した。
参加した聴覚に障害がある福島市の吉田愛さん(34)は「地震や原発の怖さなどを子どもたちにも伝えられるよう頑張りたい」と意気込んだ。講座は10月まで全4回。