2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で亡くなった渡辺美希子さん=当時(35)=の母達子さん(74)と兄勇さん(45)が16日、山口県下関市で講演し「しんどいことを吐露できることが大切だ」と、犯罪被害者支援の重要性を市民らに語った。
勇さんは、今まで味わったことのない感情が湧き「なぜ妹が」と思い悩む中で、当初は拒んでいたカウンセリングを受けたことが助けになったと説明。「こういった支援があることを知ってほしい」と話した。
達子さんは「遺品の整理はいまだに終わっていない」とし、多くの人の善意が支えになった経験から、困ったときに誰かの支援を受けられる社会が大事だと語った。