水産庁は4日、養殖ウナギの大量生産に向けた人工種苗の実証事業で、稚魚1匹当たりの生産コストを1800円程度まで下げることに成功したと発表した。2020年度の3700円程度から半減し、商業化に大きく前進した。ただ、現在主流の天然種苗は180~600円といい、さらなるコスト削減は必須だ。
日本で食べるウナギのほぼ全てが、河川などで採捕した稚魚(シラスウナギ)を養殖池で育てたもの。ここ数年は供給量が不安定で、取引価格の高止まりが続く。水産庁は14年度から人工種苗の安定供給に向けた技術開発に取り組んでいる。