12日の東京外国為替市場の円相場は、前日のニューヨーク市場で円が一時1ドル=157円40銭まで急騰したことを受け、荒い値動きとなった。政府・日銀が円買いドル売りの為替介入を実施したのではないかとの観測から朝方は157円台を付けたが、その後159円45銭までドルが買い戻されるなど神経質な取引が続いた。円高が逆風となって株式市場では日経平均株価が大幅反落し、終値の下げ幅は1033円34銭と約3年5カ月ぶりの大きさとなった。
政府は介入の有無を明らかにしておらず、鈴木俊一財務相は12日の閣議後記者会見で「コメントを控えるのが基本的な立場だ」と説明。為替政策を指揮する神田真人財務官も記者団に「何もコメントしない」と語った。
午後5時現在は、前日比2円41銭円高ドル安の1ドル=159円21~23銭。ユーロは2円04銭円高ユーロ安の1ユーロ=173円15~19銭。日経平均株価の終値は、12日は円高進行で輸出関連株が売られたことなどで急落し、4万1190円68銭で取引を終えた。