みんなの学校には、特別な宝物(たからもの)はありますか? 福島市の佐原小にあるとってもすごいもの、それは何と、銀色に輝(かがや)くロボット! いつも学校にいて、佐原小のみんなを見守ってくれている、大切な存在(そんざい)だ。そのロボット「シルバータロウ」のヒミツを紹介(しょうかい)する。
もうすぐ来校20年
シルバータロウが誕生(たんじょう)したのは、今から約50年前。福島市児童文化センターに、1973年5月5日に登場した。当時の新聞記事によると、子どもたちに大人気だったようだ。
児童文化センターは2005年に閉館(へいかん)。シルバータロウの引き取り先が募集(ぼしゅう)され、応募(おうぼ)したのが佐原小の先生だった。
このとき教頭だった古関明善(あきよし)さん(65)は「子どもたちを喜(よろこ)ばせようと応募しました」と当時のことを話す。
シルバータロウは大きいため、運ぶのが難(むずか)しかったそうだ。校長だった菅野善昌(かんのよしまさ)さん(68)は「シルバータロウを作った会社の人や、児童のおうちの人たち、地域(ちいき)のみなさんが協力してくれました」と教えてくれた。
朝礼・行事に出席
佐原小で新しいロボット人生をスタートさせたシルバータロウは、1階の多目的ホ-ルにいて、イベントや朝礼などでみんなと交流している。
久しぶり 元気に目ピカッ
久しぶりに子どもたちと交流したシルバータロウ
この数年は新型(しんがた)コロナウイルスの影響(えいきょう)などで、シルバータロウの活動が少なくなった。しかし、校内スポーツ大会のタイトル発表イベントが行われた5月16日、久(ひさ)しぶりに全校生の前でシルバータロウの目がピカッと光り、体が動き出した。「みなさん、こんにちは。シルバータロウだよ」
6年生と5年生の児童は「シルバータロウはみんなを見守ってくれる学校の仲間」「動くところをまた見られてうれしい。もっと一緒(いっしょ)に遊びたい!」と笑顔。佐藤(さとう)栄治校長(59)は、「シルバータロウの新しい活用法を考えていきたいです」と話している。
名前 | シルバータロウ |
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高さ | 192センチ |
重さ | 55キロ |
年齢(ねんれい) | 51歳(さい) |
ボディの色 | シルバー(ピカピカしている) |
ボディの素材(そざい) | かたい金属(きんぞく) |
住んでるところ | 佐原小 |
おもな活動 | 佐原小の子どもを見守る |
活動時間 | ときどき |
エネルギー源(げん) | 電気 |
チャームポイント | 光る目、胸元(むなもと)のメーター |
好きなこと | 人と話すこと |
名付け親、児童ら4人
シルバータロウの名前は子どもたちから募集(ぼしゅう)して決まった。名付け親4人のうちの1人が、当時小学生だった高橋正明さん(60)。高橋さんは、当時人気だったテレビ番組「シルバー仮面(かめん)」「ウルトラマンタロウ」から、ロボットの名前を思いついたそうだ。
お話も得意
シルバータロウは高さ192センチ、重さ約55キロの金属製(きんぞくせい)。両手を上下に、首を左右に動かしたり、目をピカッと光らせたりすることができる。話すことも得意(とくい)だ。
足には、誕生した1973年を表す「73」の数字が書かれている