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津島駐在所の常駐再開 浪江・13年ぶり、治安面から復興支援

08/01 09:45

「治安面から復興を支えたい」と決意を語る宮下さん。駐在再開に伴い赤色灯がついた

 福島県警は31日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴い機能を停止していた浪江町の双葉署津島駐在所を約13年ぶりに再開した。「治安のとりで」として治安面から地域の復興を支える。

 勤務するのは、震災が発生した2011年度に県警採用された岩手県花巻市出身の宮下銀次巡査長(40)。主に交通畑を歩み、3月に双葉署浪江分庁舎に配属。津島地区の警戒に目を光らせてきたほか、草刈りや花植え、田植えなどに参加し、住民と交流を深めてきた。

 宮下さんは「津島で目にするのは帰還者や移住者、帰還の準備をする生き生きとした人々の姿。耳にするのは再会の喜びを分かち合う人々の声や子どもたちの無邪気な笑い声だ」とし、「困難を乗り越え、前に進もうとする意思と希望がある。私も復興の一助になりたい」と決意を述べた。

 開所式では、県警の黒田典男地域部長や佐久間正和双葉署長らがあいさつ。関係者がテープカットした。

 津島駐在所は町内の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除に合わせて昨年3月に署員の立ち寄り所として再開していた。津島地区には現在、10世帯18人が暮らす。

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