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福島医大、付属化へ前向き 大野病院後継、福島県申し入れ

07/31 08:20

竹之下理事長(右)に申し入れ書を手渡す佐藤副知事

 東京電力福島第1原発事故後休止している県立大野病院(大熊町)の後継医療機関について、県は30日、福島医大に付属病院化するよう申し入れた。医大の竹之下誠一理事長は「医大が有する福島の復興を医療面から支える使命、付属化に向けた諸課題なども含め、総合的に検討する」とのコメントを発表した。

 申し入れは医大で行われ、佐藤宏隆副知事が竹之下理事長に申し入れ書を手渡した。県は後継医療機関について2029年度以降の開院を目指しており、医師ら医療人材の確保や、自立した病院経営などの観点から付属病院化が最も望ましいとしている。医大は今後、役員会などで検討する。

 県は、本年度中に病院の具体的機能や必要な人員規模などを盛り込んだ基本計画を策定する予定だ。県は昨年12月、医大に基本計画策定支援を要請しており、医大の知見を生かす考え。

 県によると、後継医療機関は20の診療科を設け、住民帰還や復興状況などを踏まえて病床を段階的に250床程度まで増やす計画。現在の病院を解体して建て替える。住民帰還が進む双葉郡で医療の中核を担う役割が期待されている。


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