涼風(すずかぜ)の曲がりくねって来たりけり(一茶)。家々が密集していた江戸の裏長屋住まいには、涼しげな風は真っすぐに入ってこない。あちこちぶつかりながら家の中を吹き抜けたときは、さぞ心地良かったに違いない ▼窓を閉め切り、エアコンはかけっ放しが当たり前の生活だと、一茶が肌で感じた涼風は想像するしかない。一歩外に出れば暑さが容赦なくまとわりついてくる。エアコンの室外機からはき出される生暖かい空気や...
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