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福島県内児童生徒、最少更新 小学生8万1716人、中学生4万3064人

08/29 08:40

 県は28日、文部科学省の本年度学校基本調査結果(速報)を発表した。5月1日現在、県内の小学校に通う児童は8万1716人(前年度比1624人減)、中学校に通う生徒は4万3064人(同1160人減)でいずれも過去最少を更新した。少子化を背景に小学校の児童数は1984年、中学校の生徒数は88年から減少が続いており、小中学校ともに減少幅は直近5年間で最大だった。

 義務教育学校の児童生徒数は前年度から410人増加し、1784人となった。新たに湊学園と本郷学園の2校が開校したことが影響したとみられる。義務教育学校を含めた現在の小学1年~中学3年の児童生徒の年度別推移は【グラフ】の通り。学年別では、最少が小学1年生の1万2862人で、最も多かった中学3年生の1万4778人より1916人少なかった。

 県によると、2013年度以降、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で県外に避難した子どもの帰還などを背景にほとんどの学年が増えていたが、近年の増加幅は縮小傾向にある。

 また県内の高校生は4万1636人(同1032人減)で、1991年から減少が続いている。相馬農高飯舘校が廃校となり、前年度より1校減少した。

 児童生徒数の減少を受け、県内の各自治体はカリキュラムの編成を柔軟に決められる義務教育学校の設置や学校の統廃合など、地域の実情に合わせた学校改革を進めている。県教委は「児童生徒一人一人が主役となるような教育を実現させたい」(教育総務課)としている。卒業後の状況などの数値については、国が12月ごろに確定値と併せて公表する予定。

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