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メガソーラー規制条例骨子案「おおむね了承」 福島市環境審議会

08/30 08:30

 福島市内の山地を中心に大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の設置が相次いでいる問題を受け、来年4月の規制条例施行を目指している福島市は29日、市環境審議会で条例の骨子案を示し、おおむね了承された。骨子案には、メガソーラーを設置できない「禁止区域」を設け、それ以外の区域は許可制とすることや、事業者から許可申請手数料を徴収することなどを盛り込んだ。

 名称は「福島市再生可能エネルギー発電施設の適切な設置および管理に関する条例(仮称)」。骨子案では、昨年8月の「ノーモアメガソーラー宣言」や今年2月に改正した太陽光ガイドラインでは規制対象としなかった森林保全や鳥獣保護、景観維持などを理由とした禁止区域も設定できるとした。委員からは同市の先達山のように目立つ所だけでなく住民から見えない場所にも大規模な造成地もあるとの指摘や「市内のメガソーラー施設を全て地図に表し、メガソーラーが多数あることを明らかにしてほしい」といった意見があった。

 審議会長を務める東北大大学院の中田俊彦教授は「条例は大きな一歩」と評価した一方で「条例化で解決とはならない。優良な事業者も計画を断念してしまうかもしれない」と再エネ推進との両立の難しさを指摘した。年内に2回予定している環境審議会で議論を重ね、条例案をまとめる。

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