アサカ理研(郡山市)は10日、いわき市のいわき工場に整備するリチウムイオン電池のリサイクル設備について、高いレアメタル回収率を達成する独自工程を導入するため、投資総額を従来の3倍超となる約70億円に増額すると発表した。2026年中としていた設備の完成と稼働開始の見通しは変わらない。
これまでは総額約22億円を投じる計画だった。増額について、同社は「二酸化炭素排出といった環境負荷を大幅に低減しつつ、高いレアメタル回収率を達成する独自工程を導入するため大規模な追加設備投資が必要と判断した」としている。
リサイクル設備では、廃棄されたリチウムイオン電池からリチウムやコバルトなどのレアメタルを回収し、再び原料として供給する計画。トヨタ自動車とパナソニックホールディングスの合弁会社で、車載用次世代電池製造などのプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(東京都)と共同開発も進めている。