【 種の浜 】<浪の間や小貝にまじる萩の塵> 祭りの後...にじむ充実感

03/23 12:20

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「おくのほそ道」の旅で芭蕉が訪れた最後の歌枕「色浜」の穏やかな波打ち際。ますほの小貝を探したが、ついに見つからなかった。ぽつんと浮かぶ二つの小島が水島=福井県敦賀市

 「おくのほそ道」(以下「ほそ道」)の旅も、ゴールが間近に迫ってきた。越前(福井県)の旅である。変化に富んだ展開は、読み応え十分である。  と、その前に前回の続き。出発から松尾芭蕉と苦楽をともにした河合曽良が、病で別行動をとることになった。越前もそう遠くない山中温泉(石川県加賀市)の場面だ。実は金沢の門人立花北枝(ほくし)も同行していたが、曽良との別れはこの旅最大の事件である。  喜劇的な新相棒  ...

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