【 大垣 】<蛤のふたみにわかれ行秋ぞ> そして、また...旅が始まる

03/30 14:30

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芭蕉が船に乗り伊勢へ旅立った船町港の跡。船町港は、大垣城下を巡る水門川に設けられた川港で、水門川は揖斐川と合流し、大垣と桑名の間を船が行き交った。奥は元禄時代に建てられた住吉灯台、川に浮かぶのは小鵜飼舟=岐阜県大垣市

 とうとう、ここまで来てしまった。「おくのほそ道」(以下「ほそ道」)の旅の最後の地、大垣(岐阜県大垣市)である。  大垣は、敦賀(福井県敦賀市)から約60キロ南東に位置する。松尾芭蕉の記述は、この距離を一気に飛ぶ。1689(元禄2)年8月21日(陽暦10月4日)ごろ、芭蕉は、敦賀まで迎えに来た門人の露通(斎部)とともに「駒にたすけられ」美濃国「大垣の庄」に入り、如行(近藤。元大垣藩士の門人)や河合...

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