箕輪スキー場が休業状態 賃金未払い、全従業員退職

10/17 08:35

休業状態が続いている箕輪スキー場の入り口

 福島県猪苗代町の箕輪スキー場と併設施設のホテルプルミエール箕輪が休業状態になっていることが16日、関係者への取材で分かった。両施設を運営する「横向高原リゾート」の全従業員が今月で退職しており、同スキー場の今季開業についても見通しが立っていないという。

 関係者によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響などから業績が悪化し、賃金の遅延が続いて約50人いた従業員は今春までに半減。残りの従業員も今月15日までに賃金未払いを理由に退職した。ホテルは7月7日から休館している。

 横向高原リゾートは猪苗代町の第三セクターで、町が2.27%、残りの97.73%を再生可能エネルギー事業などを展開するブルーキャピタルマネジメント(東京都)が出資している。

 猪苗代町の二瓶盛一町長は「今季の営業ができるように今も全力で努力している」と話した。ブルーキャピタルマネジメントの代理人は「事業の継続に向けて鋭意奮闘中」と語った。

 横向高原リゾートは1988年、町と民間業者の出資で設立。その後は民間業者が撤退し、投資ファンドやスキー場運営会社などに株式が入れ替わった。2018年にブルーキャピタルマネジメントが取得してからは、同社が実質的な経営を行っている。

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