警察官や検事名乗る電話、なりすまし1690万円被害　福島

　福島県福島市の７０代女性から２７日までに、「お金を取られたかもしれない」と福島署に通報があった。女性は現金１６９０万円をだまし取られており、同署は「なりすまし詐欺」事件とみて調べている。

　同署によると、今月上旬ごろ、女性方の固定電話に電話事業者をかたる自動音声の電話があり、案内に従って操作すると、「東京中央署組織犯罪対策課」の警察官を名乗る男が出た。男は「暴力団員を逮捕したら、あなた名義の通帳が出てきた。あなたも共犯になる」などと話し「捜査のため」として口座から毎日現金を引き出して保管するように指示した。

　女性が指示通りに毎日現金を下ろしていると、２３日に検事を名乗る男から引き出した現金を袋に入れて玄関の外に置くように電話があった。現金１６９０万円を袋に入れて自宅の玄関先に置いたところ、同日中に袋がなくなっていたという。その後の連絡がなかったことから、女性は詐欺を疑い、福島署に通報した。

　同署は複数回にわたり現金を引き出す場所や方法などについて、詳しい指示があったかなどを含めて調べている。