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川島明、Jアラート鳴るなかで見つけた『ラヴィット!』を続ける意義 8.3万人に伝えた7分半“魂のスピーチ”【ラヴィット!ロック】

08/30 07:42

  • エンタメ総合
麒麟・川島明 (C)ORICON NewS inc.

 お笑いコンビ・麒麟の川島明とTBSアナウンサーの田村真子がMCを務めるTBS系『ラヴィット!』(月~金 前8:00)の音楽イベント『LOVE IT! ROCK(ラヴィットロック) 2024』が24日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催され、会場+配信で実に8万3000人もの“観客”が熱狂した。

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 総勢89人のラヴィット!ファミリーが集結し、ダンスあり、合唱あり、弾き語りあり、バンドあり、演劇(!?)ありの個性豊かなパフォーマンスを披露。それだけでなく、ビリビリイスや、『ボンバーマン』など『ラヴィット!』らしい企画も織り交ぜ、3時間40分にわたり、観客を大いに楽しませた。

 さまざまなパフォーマンスが行われるなかでも一番印象的だったのが、MCの川島によるスピーチ。本編最終盤、“おだみょん”ことおいでやす小田が、あいみょんの「愛の花」をアコースティックギター1本で弾き語り、会場が感動的なあたたかい空気に包まれるなか、田村アナが「ところで、川島さん」と切り出す。「川島さんも、今日来ている、観てくれている『ラヴィット!』ファンに愛のメッセージを届けた方がいいんじゃないでしょうか?」。

 川島は「わかりました!ちょっとだけ語らせていただきます」と言い、ひとりセンターステージに残って語り始めた。


■川島明スピーチ全文

 ということで、『ラヴィット!ロック2024』楽しんでますか?ありがとうございます。後ろの席のみなさん、ほとんど見えない席の皆さん見えてますか?ありがとうございます。こちらの皆さんも隅々までこちらは見えておりますので。『ラヴィット!ロック2024』開催することがうれしいんですけども、3時間経ってますけど、『ラヴィット!ロック』あとちょっと続けますので、皆さん1回座っていただいて、1回ペンライトを消していただいて、最後のラストスパートに向けてちょっともう一度充電しておいてください。

 その間にちょっと喋らせていただきたいですけども、『ラヴィット!』という番組が始まって、「逆風が吹いた」みたいな話を、去年はさせていただきました。昨年もこんな景色が見られると僕は本当に思ってませんでした。一人ひとり皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。

 『ラヴィット!』をやってて、800回を超えてるんですけども、ちょっと忘れられない回の話を させていただきたくて。その日もですね、普通に『ラヴィット!』スタートすると、皆さんが朝から入って、7時30分ごろから楽屋からそろそろ行こうかと思うんですけど、その日、Jアラートというのが発令されてしまいまして。我々も初めてのことだったんで、どうしたらいいのかなと。

 とりあえず、7時50分にスタジオに入って、みんなでスタンバイしてたんですけど、Jアラートというのが発令されてると、ラヴィットはできないんです。7時50分になっても、7時55分になっても 、スタートできない。そして8時になった瞬間、スタッフさんが来て「おそらく今日、ラヴィット無理かもしれないで、一旦皆さん楽屋に帰ってください。もう1時間ぐらいかかっちゃうかもしれないので、皆さん1回楽屋に帰ってください」とスタッフさんが優しいから言ってくれたんですけど、これあの示し合わせたわけでもなんでもないんですけど、誰も帰らなかったんですね。ここで帰ったら、『ラヴィット!』もうできへんかもしれんっていう気持ちで。

 緊急速報Jアラートずっと鳴ってるんですけど、スタジオのみんなが全然帰る気なくて。演者だけじゃないです。カメラさんも、スタッフさんも、そして裏方さん全員が誰も帰らない。そしてみんなでニュースを見ながら、「いつこれ解除されるんだろう」そういう思いで『ラヴィット!』がやりたくてみんな残ってました。

 そして8時45分、スタッフさんが走ってきて、「『ラヴィット!』行きます」と言ってくれました。Jアラートが40分に解除されて、「『ラヴィット!』行ってください」と。ずっとスタンバイしてましたから、みんな体温まって大きな拍手とともに、いつものサンボマスターの曲と『ラヴィット!』がスタートしました。Jアラートが解除されて10分後、『ラヴィット!』はマグロの解体ショーをやってました。全員が本当に腹から声を出して「わっしょい!わっしょい!」と、先ほどまでの不安な空気とかを 全部吹き飛ばすように、全員で大きい声を出しました。VTRを飛ばして、その日1時間だけしかなかった『ラヴィット!』なんですけど、スタジオで、全員で、何事もなかったかのように盛り上げました。

 「もしかしたら炎上するんじゃないかな」とか思いながら、終わってから反省会して、楽屋に戻った瞬間、めちゃくちゃメッセージが届いてまして、「本当にありがとう」と「不安なこと、しんどいこと、なんか怖いこと、子どもたちもめちゃくちゃ怖かったんだけど、『ラヴィット!』やってるから大丈夫だと思いました。そういうメッセージをいただきました。

 皆さんにお伝えしたいのは、『ラヴィット!』やってたら大丈夫です。大体のこと、『ラヴィット!』やってたら大丈夫だと思ってください。本当にこれからつらいこと、不安なこと、いろいろあると思います。全メンバー、全スタッフ、『ラヴィット!』を代表して言わせていただきます。絶対大丈夫です。皆さんがこの先、何かつらいことがあって、ニュースを見なければいけない。大事な情報ですから、ニュースを見たときに、不安すぎる内容とか、ちょっと子どもに見せたくないなっていうニュースがあったり、これ大丈夫かなこんなことになってっていうことがあっても、TBSつけてください。きっと『ラヴィット!』は“利きポテトチップス”とかやってます。絶体大丈夫です。誰かがビリビリ食らってます。誰かが人狼をやっています。そして、またけん玉やって、右下のちっちゃいところでギャル曽根は歌ってます。

 つらいことがあったら、とにかく『ラヴィット!』をつけてください。そして万が一『ラヴィット!』がそういった緊急ニュースで中止になってしまった。ニュースが流れてても、忘れないでください。そのニュースの横のスタジオで、我々はいつでもスタンバイしてます。ヘルメットをつけてでも、皆さんに笑いを届けようと本当に頑張っております。だから『ラヴィット!』があれば大丈夫です。根拠のない大丈夫かもしれませんけど、この根拠のない大丈夫が一番大事な時代になったんではないかと思います。

 そしてこれをご覧の7万人のファンの皆さん、そしてここに集まってくれた1万人のファンの皆さん、このステージは謙遜でもなんでもなく全てスタッフさんが作り上げたものです。大きな拍手をお願いいたします。何百人のスタッフが、寝ずにこのステージを用意してくれて、あとはタレントに任すと。今日一番大きな拍手を!そして大事な大事なスポンサー様にも大きな拍手をお届けください。この方々がいなかったら我々は楽しめませんでした。

 そして忙しい中、必死に練習して皆さんに感謝を届けようとしたタレントのみんなにも大きな拍手をお届けください。そして今日の日を健康に迎えてくれた皆さん自分自身に最後大きな拍手を!本当にありがとうございます。

 それでは皆さん思い思いのペンライトをつけてください。皆さんの推しの色でもいいし、自分が好きな色でもいい。今年はもう何色でもいいです。全員ペンライトをつけてください。そして『ラヴィット!ロック2024』今からラストスパートになります。もうペンライトは消さずに、ずっと振り続けていただければと思います。よろしいでしょうか?ありがとう、皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。これからも『ラヴィット!』のことをよろしくお願いいたします。ありがとうございました。


 7分半にも及ぶ川島のスピーチ中、感動で泣き出す観客もいた。時間帯的にも裏番組には、報道番組、情報番組が多いなか、なぜ朝からバラエティーで笑いを届け続けているのか。その答えを見つけ、8.3万人の前で改めて決意を語った『ラヴィット!』は、今後ますます、人々を笑顔にするために邁進していきそうだ。

 なお、この様子を見られる特典映像付き配信チケットは、9月7日まで発売中。

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