象潟は、秋田県にかほ市にあった無数の小島が点在する入り江である。昔から松島と並び称される景勝地として知られた。 そして松尾芭蕉が訪問を熱望した「おくのほそ道」(以下「ほそ道」)の旅最北の到達地だ。象潟の場面はこう始まる。「美しい景色を数限りなく見て来て、いよいよ象潟に赴く今、期待に心が気負い立つ」(意訳)。芭蕉の高ぶりが伝わってくるだろう。 だが、象潟について何も知らない記者は、ピンと来ないま...
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