福島交通(福島市)は27日、同社の平野車庫でバスの運転体験会を開いた。業界全体で問題となっている運転士不足の解消に向け、運転体験を通して参加者に仕事の魅力を伝えた。
バス運転士の業務に興味を持ってもらおうと企画した。同社によると、運転士は全営業所で450人ほどいるが、担当者は「あと30人ほど確保できれば」と期待する。体験会を2カ月に1回程度開催し、多くの人に周知していく考えだ。
今回は県内外から8人が訪れた。参加者は運転士から指導を受け、実際に路線を運行しているバスを車庫敷地内で運転した。普段運転する車とは異なるギアや内輪差に苦戦しながら大きな車体を動かした。同社の担当者は、会社の福利厚生などについても説明した。
運転を体験した二本松市の派遣社員石川和生(かずき)さん(32)は「少し緊張したが、楽しく運転できた。ブレーキの踏み具合やハンドルを切るタイミングが難しかった」と振り返った。