• X
  • facebook
  • line

大野病院の後継機関、県立医大付属に 県が方針

07/30 08:10

 東京電力福島第1原発事故後休止している県立大野病院(大熊町)の後継医療機関について、県は29日、福島医大の付属病院として開院を目指す方針を明らかにした。付属病院とすることで課題となる医師や看護師ら医療人材の確保を図るほか、医療提供体制の充実や自立した病院経営につなげたい考えで、今後、医大側に申し入れる。

 県庁で開かれた行財政改革推進本部県立病院改革推進部会で示した。県によると、双葉郡内の病院に勤務する常勤医は事故前の2011年3月1日時点で39人だったが、事故後の22年12月1日時点では4人と著しく減少。29年度以降の開院を目指す後継医療機関は今後、医師や看護師といった医療人材の確保が大きな課題になるとみられている。

 県は後継医療機関を福島医大の付属病院とすることで、医大を中心とした医師の配置に期待ができるほか、人材定着に向けた研究・研修などの環境充実にもつながるとみている。また福島医大付属病院が原子力災害拠点病院となっていることから、原子力災害時の医療体制構築にもつながるとしている。県は年度内にもまとめる基本計画に方針を盛り込む考え。医大は福島民友新聞社の取材に「正式な申し入れがあってから対応を検討したい」としている。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line