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【日本一への挑戦・聖光3連覇】逆境と試練、自信ついた

07/30 13:10

3年連続19度目の優勝を決め、優勝旗を手に行進する聖光学院ナイン。後方は準優勝の学法石川=28日、あづま球場

 全国高校野球選手権福島大会で3連覇した聖光学院は、苦しい試合を制することで強さに磨きをかけ、頂点に立った。大会を振り返りながら、目標に掲げる「日本一」への鍵を探る。

          ◇

 「接戦を制して強くなる」。その聖光学院らしさが今大会も準々決勝で発揮された。初戦の日大東北戦を6―0で制し、続く3回戦の会津学鳳戦も10―0のコールドで快勝した。順調に勝ち進んだが、準々決勝のいわき湯本戦がターニングポイントとなった。

 「これが夏の大会の怖さかと思った」。遊撃手の竹田一遥(3年)がこう振り返る一戦は点を取っては取られる展開となり、なかなか流れを引き寄せられない。終盤までつばぜり合いが続いた。

 ナインは終盤、2点リードされる場面で力を見せた。7回に同点に追い付くと、土壇場の9回に志田隆之助(3年)の殊勲打で勝ち越して勝利を収めた。

 「逆境と試練を授かった。そして負けなかったことで自信がついた」と斎藤智也監督は振り返る。竹田も「この試合を乗り越えたことで、準決勝と決勝も覚悟を持って臨めた」と話す。

 勢いづいたナインは準決勝の終盤、磐城に反撃されながらも粘り強く戦い、最終回に加点して5点差で勝利。学法石川との決勝も序盤に4点を先取して流れを呼び込み、4―1で優勝をつかみ取った。

 「選手の頭に、最後まで優勝の文字が浮かんでいないように見えたことが実に気に入った」。斎藤監督がこう評価する戦いぶりで、主将の佐藤羅天(らま)(3年)も「引かずに戦うことができた」を胸を張った。

 試合を重ねるごとに粘り強さが増した聖光学院ナイン。その手応えを甲子園での戦いにつなげるための最終調整が始まっている。

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