台風１０号、２９日にも九州接近　愛知で土砂崩れ、５人被害か

　台風１０号は２７日、非常に強い勢力に発達し、鹿児島県の奄美の一部を暴風域に巻き込みながら進んだ。勢力を維持したまま北寄りに進み、２９日には九州南部に接近、西日本に上陸する恐れがある。宮崎と鹿児島では線状降水帯が発生する可能性がある。気象庁は大雨や暴風に厳重な警戒が必要だとして、接近前に早めの備えを呼びかけた。

　愛知県蒲郡市によると、２７日夜、市内で土砂崩れが発生、住宅の家族５人が生き埋めとなったと通報があった。うち女性１人が発見され、呼びかけに応じているという。

　気象庁によると、２７日は鹿児島県の喜界島で最大瞬間風速が４０メートルを超えた。東海道新幹線は一時運転を見合わせた区間があった。岩手県内陸では線状降水帯が発生、盛岡市で午後７時半ごろまでの１時間に９９・０ミリの猛烈な雨が降った。

　山陽新幹線で２９～３１日、東海道新幹線で３０～３１日に計画運休や運転見合わせの可能性がある。九州新幹線は熊本―鹿児島中央間で２８日夜の便を計画運休し、２９日も始発から運転を見合わせる。