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福島県内投資家、広がる動揺 東証急落、NISA利用者も不安の声

08/06 07:30

 5日の東京株式市場は投資家の日経平均株価(225種)の下げ幅が史上最大となった。県内の投資家にも動揺が走り、今年1月に税優遇措置が拡充され、口座数や株式などの買い付け額が急増した少額投資非課税制度(NISA)利用者からも不安の声が上がった。

 「見たこともない下落幅に、ただただびっくりした」。いわき市の会社員男性(31)は驚きの心境を語った。周囲には大幅な損失となった投資家もいるといい、「新NISAが広がりを見せていた中での暴落はダメージが大きいだろう。今は明日も読めない状況だが、市場に対する信用が早く戻ってほしい」と話した。郡山市の会社員渡辺直矢さん(34)も積み立て型NISAなどで利益が激減したが「投機的な考えにとらわれず、長期投資的な視野を持って、しばらくは様子を見守りたい」と冷静に受け止めた。

 「まさか4千円以上も下がるとは想像できなかった」。とうほう地域総合研究所の諸根浩文事務局長(57)は語った。円高にも振れたことで食料品やガソリン代などが安くなるなど一部で好影響があるとみられるが、諸根氏は「歴史的な株安で消費者心理がマイナスに働き、直接消費行動に結び付くわけではない」と分析した。

 また諸根氏は、今回の株価下落は米経済による外的要因が大きいとし「国内企業の業績や体力自体が低下しているのではなく、日本経済に多大な影響があるわけではない」と指摘。「いずれ株価の上昇トレンドは回復していくだろう」と予測した。

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